2023

fastworkは、サッポロ不動産開発が提供する、商業施設などの空きスペースを活用した時間貸しのワークスペースです。サービスの運用は始まっていたものの、現地で認知されにくいことが課題となっていました。そこでまず目指したのは、fastworkが設置されている施設の利用者にその存在やサービス内容を知ってもらうこと。そして、このサービスを使いたいと思った人を、現地にスムーズに誘導することでした。サインデザインの考え方を取り入れた新しいV.I.や広告の仕組みを考えました。

日本サインデザイン賞(SDA賞)にて入選

ヒントにしたのは、駐車場や地下鉄などの案内です。例えば、駐車場では青地に「P」の文字で瞬時に駐車場があると認識できるように、fastworkでは頭文字の「F」とオレンジ色を目印に、サービスへ誘導するV.I.の構造を考えました。スキマ時間などに気軽に使えるワークスペースであることを伝えるため、ノートパソコンを手に歩くカジュアルな印象のキャラクターも開発し、広告やロゴに展開しました。

サービス現地であることを示すスタンドサインには、高めの位置に「F」の文字を表示し周知を促しました。 利用方法や設備案内を入れ、サービス内容を表記しています。

有料サービスと知らず机を使ってしまう人がいることも課題でした。 既製のアクリルケースを使った簡易的な方法ですが「F」マークを取り付け、サービスであることを明示。 裏面には利用方法を記載しています。

2Fへ誘導する大きな面での掲示や、施設内に点在させたサービスへの方向を示すサインは、キービジュアルのトーンで展開することで、サインでありながら広告としての効果もあります。逆に、人通りの多い通路に掲示した広告は、紙面下部に施設への方向を示す矢印を置き、サインとしても機能するようにしました。

Art Direction, Design:三尾康明
Design:斉藤真弥子、佐藤みなみ
Illustration:斉藤真弥子

Agency:読売広告社
Sign Installation:浅水屋カンバン店
Client:サッポロ不動産開発